EMCAアカデミー発足に先立ち、「クライシス・カウンセリング」に続いて「共通要因アプローチ・カウンセリング講座」を2018年10月に先行リリースしました。
今回は統合的心理療法の国際学会(SEPI)会員で、日本における指導者の一人であり、本講座のカリキュラム開発者である杉山教授から直接学べる貴重なチャンスです。
「内容が簡潔にまとめられていて、頭の中で整理しやすかった。事例に対して惜しみなく知恵を授かり感謝です」「杉山教授は教え方が上手で、今まで受けた講座で一番聴きやすかった。自分の弱点を見出すよい機会になりました」
「実践にすぐに活かせる知識とスキルが詰まっていました」
杉山先生からのビデオメッセージをお届けします!
カウンセリングの実務者は、次のようなことに悩むことが多いといいます。
- 「カウンセリングの効果を自分自身、またはクライエントが実感できない」
- 「クライエントが来なくなってしまった」
- 「多くのアプローチを学んで混乱してしまった」
皆さんは、このようなことはありませんか?
もしくは、今、現場で、
- 「自分の力量はまだまだ不十分だと思う」
- 「相談をやっているけれども、これでいいのかわからない、不安」
- 「カウンセリングがうまくいかない・できない」
こんなふうに、悩んでいる・疑問に感じている方も少なくないのではないでしょうか。
そこで、EMCAアカデミーで、改めて「よいカウンセリングの土台」となる重要なスキルを身につけていただくために、プログラムとして提供するのが、この
「共通要因アプローチ・カウンセリング」講座です。
「カウンセリングの効果要因」を探った研究から科学的に実証された知見から生み出された「共通要因アプローチ」を使ったカウンセリングを学ぶことで、このようなことができるようになります!
<共通要因・アプローチの学習目標>
01
カウンセリングにとって「何が効果を生むのか」必要な要素がわかる。
02
クライエントとの信頼関係がより深く、適切に形成できるようになる。
03
クライエントにとって価値・意味のある共感、効果を生む共感ができるようになる。
04
クライエントの本質的な問題が把握できるようになる(主訴の本質がわかる)。
05
問題の改善や解決に効果的な技法が見立てられる、選択できるようになる。
06
以上をふまえて、カウンセリングの土台となるフレーム(構造)を固め、「効果が出る」カウンセリングができるようになる! ことが目標。
講座概要
効果の出る共通要因をつかんで理解を深め
その使い方をロールプレイや事例検討を通じて徹底演習します。
① 本講座では以下の「カウンセリングが効果的になるための4つのテーマ」を中心に学びます。
2. クライエントの目的を的確に把握する。
3. 「共感の質」を体験的に理解する。
4. クライエントの状態とマッチしそうな技法をいかに見立てる。
② 理論と演習(ロールプレイ+事例検討)をミックスさせて「腹落ち」させる15時間
この学びの最大の価値・魅力は、治療関係(治療同盟)があらゆる効果の基盤であることを実証し、クライエントの求めるものや動機づけに対応した関係構築(ラポール形成)のコツを体系化したところです。
これによって、これまで身につけてきたアプローチ(心理療法)の効果を、より明確に活かす基盤ができるのです。
この15時間で、あなたの心理カウンセリングへの
クライエントの満足度が50%upすることが目標です。
募集要項
学習時間 | 15時間(1回7.5時間×2回セット) |
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日程 | 【2025年1月クラス】 <ZOOM開催>※予約受付中! 2025年1月13日(月祝)& 1月25日(土) 10:00~18:40 7.5時間×2回(15H) |
eMC資格更新ポイント | 30pt付与 |
受講料 | 39,600円(税込) |
定員 | <来校>16名 <ZOOMオンライン>20名程度 |
会場 | リカレント新宿またはZOOMオンライン開催 |
講師 | 杉山 崇 教授 神奈川大学人間科学部教授・心理学者・臨床心理士 |
講師
杉山 崇 Takashi Sugiyama
精神科、教育、福祉、産業など各領域の心理職を経て日本学術振興会特別研究員に。神経(脳)活動・心理過程・社会的関係の相互作用を考慮したうつ病研究を行う。「心理学で幸せを増やす」をテーマに教育研究および心理・キャリア相談に従事する一方でテレビや雑誌などメディアを通じた啓発活動の実績も多数。
共通要因アプローチとは
誰もが効果的な援助ができるように、
「いろいろな心理療法に共通するカウンセリングが効果を上げるための要因を明らかにして、実践する」アプローチです。
実は2000年代はじめ、長年対立関係にあった米国臨床心理学会と米国心理療法学会が、カウンセリングの「真の効果要因」を発見する合同委員会を設置しました。心理療法の世界では衝撃的な出来事でした。その歴史的事業の成果が「共通要因アプローチ」です。現在では米国の新しいカウンセリングのスタンダードとなっています。
カウンセリングは学派やアプローチが乱立して、時にユーザーや学修者を混乱させて来ました。みなさんも学びながらいろいろありすぎて困らなかったでしょうか?この状況がいつまでも続くとカウンセリングへの不信感の素にしかなりません。そこで誰かの人間観や思想に左右されることなく,実証に基づいて科学的に「効果要因」を探りました。
これまでの混乱を打破する画期的な成果が共通要因アプローチなのです。
これによって、このような成果が得られるとされています。
- 「効果に対する考え方の幅を広げ、本当に役立つカウンセリングへの気づきを得る」
- 「クライエントが求めていたことと、提供したもののズレを多面的に検討できる」
- 「各アプローチのそれぞれのできること・できないことがわかる」
アメリカにおける研究によって心理療法が効果的に機能するときには、あらゆる心理療法において次のような“共通要因(common factor)”があることがわかりました。
1 効果のうち40%は、クライエント自身の動機づけや偶然の出来事、社会的状況といった治療外の変化からもたらされる。
2 効果のうち30%はCOとCLの関係からもたらされる。それはカウンセラーがクライエントの変化に耳を傾け共感し、尊敬し承認し、純粋性をもってCOと協働する、という姿勢である。クライエント自身が変化していることを強調し、未来へのさらなる変化の可能性を高めるような働きかけである。ここが一番大切なカウンセラーがコントロールできる重要な要因で、いわゆるさまざまな心理療法に共通する「共通要因」の部分である。
3 効果のうち15%はクライエントの抱く期待からもたらされる。
4 効果のうち15%は技法要因からもたらされる。
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